腕時計のガラスについて
腕時計のガラスは、風防と呼びます。
1970年頃まではプラスチック風防(有機ガラス)でした。
現在の風防材質は、有機ガラス・無機ガラス・サファイヤガラスの3種類があります。
現在は、ほとんどの腕時計がクリスタルガラス(無機ガラス)、サファイヤガラスを使用しています。
有機ガラス
プラスティック製の風防です。
アンティーク手巻きの腕時計はほとんど有機ガラスです。
無機ガラス、サファイヤガラスが一般的に平面に対して、ドーム型の形状が一般的です。
経年変化で変色し、ひびが入る事があります。
軽量で加工がしやすく、割れにくい反面、傷はつきやすいですが研磨すれば傷は簡単に取れ再生出来ます。
無機ガラス
ミネラルガラスを特殊強化処理をしたガラス。
SEIKOはハードレックス、CITIZENはクリスタルガラス、CASIOは無機ガラスとそれぞれ違う名前で呼んでいまが、同じ素材のガラスです。
傷はつきにくいです。モース硬度「7」でかなり硬いです。
クリスタルガラスの研磨について、ネットで検索しますと研磨の方法が出てきますが、難しいと思います。
当店では、研磨再生はお断りしてすべて交換でお受けいたします。
サファイアガラス
高純度のアルミナ(Al2 O3)を人工的に結晶させたガラスです。
モース硬度は天然のサファイヤと一緒の「9」で非常に硬いです。
硬度が示すように傷が付きにくいガラスです。
透明度の高いガラスで、文字板が見易く腕時計に高級感が生まれます。
さらに反射防止コーティングを施したガラスを採用しているモデルも有ります。
また、サファイヤガラスは割れないわけではありません。
強い衝撃を加えると割れたり、角が欠けたりすることがあります。
加工が難しく価格が高価なガラスです。
1980年代は、販売価格が10万円以上の腕時計にしか採用されていませんでしたが、
近年は、2〜3万円クラスの腕時計でも採用されている腕時計もあり、
価格が随分下がってきました。
両面無反射コーティングデュアルカーブサファイアガラスを採用した
カシオ オシアナスマンタソーラー電波腕時計 OCW-S5000E-1AJF
腕時計のガラスの傷は、文字板が濃い色の場合は目立ちます。
文字板が白の場合は深い傷はだめですが、少々の傷はあまり目立ちません。